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将棋をこれから始めたい人や初心者の方に向けて、上達のための戦法・囲い・手筋を中心に紹介・解説していきます。中~上級者向けの棋力アップも図れるような内容を盛り込んでいきます。

菊水矢倉の崩し方!下段飛車と7筋への攻めを合わせよう!

 
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どうも!マグナスです!

今回は菊水矢倉について解説したいと思います。

これまで紹介してきた矢倉の形とは少し異なったものになりますので、しっかり覚えていきましょう。




菊水矢倉とは

菊水矢倉とは金矢倉の7七の地点に桂を跳ね、空いたスペースに玉を動かし、8八に銀を上がることでできる囲いです。

その姿からしゃがみ矢倉とも呼ばれます。

昭和20年代に故・高島一岐代九段が考案したもので、高島九段の出身地である大阪府中河内八尾市で、鎌倉時代末期~南北朝時代に名を馳せた楠木正成の家紋「菊水」にちなんで名づけられたものです。

現代では矢内理絵子女流五段が愛用していることから、矢内矢倉とも呼ばれることがあります。

玉が下段に落ち、上部を金銀で守っていることから上部からの攻めに強いのが特徴です。

また、玉の位置が相手の角道から外れており、玉の安全度が高まっていることも利点です。

半面、下段を守る駒が無いため、下段飛車に弱いことが弱点となります。

菊水矢倉の急所

下段飛車で攻める

上記の通り、菊水矢倉は下段飛車を打たれるだけでかなり危険な状態になってしまいます。

上図のように下段飛車を打たれるといきなり王手になります。

王手を防ぐにはいくつか手がありますが、▲9八玉は△8九銀で詰みなので、飛車の効きを止める手を考えなくてはなりません。

例えば▲7九金は6七の金が浮いてしまい、狙われやすくなってしまいます。

6八~7八へ動かすことで囲いを強固にすることもできますが、手数がかかるためその間に攻め駒を整えられてしまうと何もできなくなってしまいます。

また、▲7九銀は上部への効きが薄くなってしまうことから、8筋を攻められやすくなってしまいます。

6九の地点には駒の効きが無いことから、上図のような場面で△8七香成▲同金△6九金と攻められ囲いが崩れてしまいます。

▲同金の時点では金2枚がそれぞれ浮き駒になっているため、囲いの体を成していないと言えます。

7筋への攻め

菊水矢倉は上部からの攻めに強いと紹介しました。

しかし、強いのは囲いが完成している時の8・9筋への攻めであり、跳ねた桂がいる7筋は攻めの手がかりを作れる場所になります。

上図のように、桂の頭を狙った△7五歩が渋いながらも味わいのある1手になります。

▲同歩に△7六歩が厳しい手になります。

この手に対し、▲同金は守りの金が囲いから出てしまい、元の位置へ戻ることができなくなってしまいます。

また、桂が逃げる手は7七の地点が空いてしまい、△7七銀打といった手で囲いが一気に崩れてしまいます。

このような手に、さらに下段飛車を絡めると立ちどころに窮地に追い込まれてしまうのです。




菊水矢倉で相手の攻めを受ける

ではどのように受けるのがよいでしょうか?

相手の下段飛車の攻めを防ぐためには、直接王手にならないような手を指す必要があります。

上図のように飛車の効きを止めるべく、7九の地点に駒を打つことは有力な対策法と言えるでしょう。

7九の地点が埋まっていることで、7筋からの攻めも金が囲いの外に出たとしてもまだ持ちこたえられる形になります。

特に、上図のような7九に銀や金を配置した形ミレニアム囲いと呼ばれる囲いになり、対振り飛車戦で採用されることがある形になります。

金銀4枚の囲いでバランスが良く、囲いも固くなるため、1つの改善策となります。

終わりに

いかがでしたでしょうか?

今回は菊水矢倉について解説しました。

攻めのポイントは下段飛車7筋への攻めが挙げられます。

また、受けのポイントは7九の地点への駒の配置、とりわけ金や銀を打つことでのミレニアム囲いへの発展が挙げられます。

駒の配置1つで一気に固くなる囲いになりますので、しっかりとポイントを押さえていきましょう。




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