棒銀戦法とは?将棋の基本的な戦法とその攻め方を紹介!

どうも!マグナスです!
今回から本格的に戦法の解説を始めていきます。
今回取り上げるのは棒銀戦法です。
将棋の基本的な戦法になるので、しっかり学んでいきましょう!
棒銀とは
棒銀とは居飛車の時に用いられる戦法です。
飛車先の歩を突きながら、3九の銀を進出させて攻撃するオーソドックスな戦い方になります。
動きがシンプルで覚えやすく、破壊力も十分なため、初心者によく勧められる戦法になります。
では早速動きを見ていきましょう。
棒銀の基本的な流れ
開始図より▲2六歩と突きます。
居飛車での戦法なので、飛車先の歩を動かしていきます。
対して後手は△8四歩と突きました。
相手も居飛車で戦うようです。
先手は▲7六歩と突きましょう。
これで角の通る道が開けました。
後手も△3四歩と角道を開けてきました。
先手は▲2五歩と飛車先の攻めを狙っていきます。
黙ってやられるわけにはいきませんので、後手は△3二金と守りを固めてきました。
ここで今回の攻めの主役である銀を動かしていきます。
▲3八銀△6二銀▲2七銀とすすめた局面です。
先手は攻めの銀を生かして飛車先の突破を本格的に狙います。
後手は自陣の整備をすすめつつ、棒銀による攻めに対抗しようとしていきます。
△5二銀▲2六歩△4二銀▲1五銀△3三銀とすすめました。
飛車先での戦いがいよいよ始まります。
将棋の攻めの基本は“足し算”です。
攻めようとしている地点にどれだけ駒が効いているか、相手の駒より自分の駒の効きの方が大きいかを判断するようにしましょう。
上図では2四の地点が攻めの争点になっています。
現在この地点には先手の歩・銀・飛車の3枚が効いています。
対して後手は歩と銀の2枚しか効いていません。
攻める側は守る側より1枚以上駒の効きが大きければ、その地点での攻防を制することができます。
早速▲2四歩と仕掛けます。
△同歩▲同銀△同銀と駒の取り合いをした結果が上図です。
ここで大切なのは銀を取られた瞬間に飛車で銀を取り返そうとしてはいけないことです。
もしここで銀を取ってしまうと…。
▲同飛に△2三歩打と飛車先を歩で止められてしまいます。
飛車が取られてしまうので引くか3四の歩を取るかの2択になるのですが、歩を取っても3三に銀を打たれるとそこで完全に攻めが止まってしまいます。
将棋は先手を取ることで優位に立てるので、どのような局面でも先手をとれるように意識してみましょう。
ではどうするのかというと…。
▲2二角成△同金▲2四飛とします。
ここで角を攻めに使うことで、△同金に▲2四飛とした手が金取りの先手になります。
この盤面では先手側は自陣がほぼ手付かずなのに対し、後手側は守りの銀を剥がされ、金も取られようとしているという状態になっています。
これは先手の棒銀が成功したと言える盤面です。
このように、攻め駒を相手の守り駒と交換できることが攻めの成功の秘訣となります。
端攻めを絡める
上図は棒銀のもう1つの攻め方を示すために配置した局面です。
先程は銀を1五へ動かしましたが、すでに△1四歩とすぐに銀を出られないように対策をしています。
棒銀では、この1筋を逆に狙っていく作戦もとることができます。
▲1六歩△8四歩▲1五歩とすすめます。
後手は同歩と取りますが…。
▲同銀とするのがポイントです。
▲同香では△1三歩とされ、銀が自分の香車があることから進出できず攻めが遅くなってしまいます。
▲同銀の後は△同香▲同香と一時的に銀を取られ損してしまいますが、香車の成り込みが先手となっており、先手の攻めが続くようになります。
放置すれば▲1二香成から相手の桂馬や角を狙い駒損を回復できますし、△1三歩であれば▲2七香打や▲1七香打といった攻めをつなぐことも可能です。
このように、端攻めを絡めることができるのも棒銀の特徴です。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
今回は棒銀の基本的な攻め方について紹介しました。
ポイントとしては、
- 居飛車での戦法で飛車先の突破を目指す
- 攻めの銀を相手の守り駒と交換する
- 端攻めの時は銀を先に捨てる手を考慮する
ということを考えて指すということです。
棒銀は将棋の中でもオーソドックスな戦法ですので、後手側の対策もあります。
次回以降でどのような対策があるのか、攻める側はそれに対しどう戦うのかをお示しできたらと思います。